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住まいのツレヅレ02【OTOIRE編】

●トイレはすまいのワンダーランド

よそ様のお宅へお邪魔して密かに楽しみなのはお手洗いをお借りする時です。

なぜかというとたまに「当たり」に出会うのです。

ユーモアの詰まったほっこり気持ちのあたたまるトイレに出会えることができればそれが「当たり」。

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例えばカレンダー(なぜかよくかかっています)
そこにはみんなの予定や、ちょっと伝えにくい伝言まで書いてあり、さながら家族の掲示板。
トイレがコミュニケーションの場になっていて、すてきだなぁと思います。

旅好きのお友達のトイレには世界地図が張られ、行ったことのある都市には押しピンが差してあります。
次の旅先の「地球の歩き方」なんかも置いてあって小さな空間から世界につながるワクワクする場でした。

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パリでお邪魔したトイレも印象的。
そこには靴やワインなどいろんなものが収納されているではないですか!
まるで納戸の中にトイレがあるようでした。
お国が変わればこうも感覚が変わるのかと印象に残っています。
日本ではなかなかまねできないですが、昔に比べてトイレの清潔さがぐっと高まったので不浄の場という考えを少し変えてもいい?のかもしれませんね。

●トイレで何する?

何する?って言われても…なのですが(笑)
案外本来の目的プラスアルファ違うことに使われている方も多いですよね。

代表的なところでは「新聞を読む」
今は「スマホを見る」でしょうか。
その延長線で「本を読む」という方や「勉強をする」という方もいますね。
トイレに滞在する短い時間がなにかに集中するのにぴったりなのだと思います。

なのでトイレには小さなカウンターや棚が備え付けられていることが多く私も良く設計に加えます。

お友達の家にお邪魔したらこのカウンターにどんなものが並んでいるのかついつい見てしまうので小さいけれど侮れないスペースなのです。

●大きなトイレ?小さなトイレ?

トイレには女神様がいる・・・らしい。
本当にいらっしゃるのかは定かではありませんが、
トイレをきれいにお掃除するとべっぴんさんになれる・・・らしい。
なので、頑張ってお掃除をしております。

でも正直に言うと、私はあの狭い空間に便器を抱え込むように這いつくばってお掃除をするのがあまり好きではありません。
なんだか侘しく思い、つくづくトイレの女神様はサディスティックなのだと思ってしまいます。

ところがある時、とても素敵なお手洗いに遭遇しました。
それは郊外にあるカフェのお手洗いで、3畳はゆうにありそうな広々としたお手洗いでした。
真っ白なペンキの壁に大きな窓から陽が差し、白いタイルのカウンターにはアンティークの手洗いボールが据えられていました。
お化粧直し用の鏡と椅子も用意されていていつまでも居られそうな心地よさ。
そして部屋の中にはポツーンとお便器が。
これだけ壁から離れていればお掃除もさぞ優雅にできるだろうと思われます。
3畳のトイレなんて土地の高い日本では贅沢の極みですが、いつかあの優雅で優しい女神様の元へ行ってみたいなぁと思うのです。

でも、実は狭いトイレも捨てがたい魅力があると思っています。
居酒屋さんなどでたまに出会う階段下のトイレ、天井がこれでもか!と低く斜めの壁(天井)にはフライヤーが幾層にも張られとても落ち着きます。

家づくりにおいてはトイレを小さく心地よく作ることができればその分の面積(予算)を他へ使うことができますね。
日々、小さなすてきなお手洗いに遭遇すると目測で採寸したり研究に余念がありません。

改めてトイレという空間に思いを巡らせてみるとそこはその家の顔ともいえる奥深い場のように思います。
さて、あなたのおうちのおトイレはどんな顔をしているでしょう??