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道具道楽

掲載:2020年08月16日

約70年前ですが、一人前の大工が何種類の道具を持っているか調べたところ、約179種類も揃えていたそうです。

そんな多種多様の大工道具。

その中でもお気に入りは鉋です。

学生時代、刃物に関心を持つ様になった頃

「ヤマ八勘兵衛研がずに切れる」

という呼称を知り、常識を覆す程の刃物がどんなものなのか。血眼になって探して手に入れた鉋…達(笑)

銘 勘兵衛(おそらく明治以降、後代勘兵衛)

この勘兵衛は関西方面で有名な梅一や善作より以前のもので源兵衛と並び人気で、

「研がずの勘兵衛」「四つ目の源兵衛」

の二つ名で呼ばれていたそうです。

そんな勘兵衛の鉋を収集している最中、必然的なのか源兵衛も手に入ったのですが長くなりそうなので今回はやめておきます(笑)

さて、当時いざ手に入れて研ぎ始めると、その研ぎ味は今まで感じたことのない程に、砥石に吸い付く。

造りが薄いからか、和鉄で介在物が多いからか、とても研ぎやすい。(世の中には硬いツラが入っている物もあるみたいですが…。)

薄削の練習で僕の実力で3μの強者

(計測カッチン)

鋼がとても甘い分削る材に馴染む様に思います。

研ぎ味、切れ味、ツヤ、全て最高です。

(明治以降、後代勘兵衛作)

僕が所持している勘兵衛は後代のものですが、まだ輸入鋼が出回る前の時代に玉鋼を駆使し

後代になってもその実力を維持し後世に語り継がれる…そんな作品に触れる事が出来て僕は嬉しく思います。

こんな話をすれば

今の時代ノミやカンナは滅多に使わないし、そんな事まで知らなくてもいいでしょ。

なんてよく言われます。

昔から共通している一つの観点として道具が仕事をしてること。

最初は同じ形でも使い手やその用途に因って其々変化していく

僕はただ色んなアプローチを道具にしていき、それが仕事に繋がることを願っています。

だからこそ道の具。道具道楽。

(江戸後期〜明治初期)

goda