
素材のハナシ(MATERIAL)
part3:~私たちがあつかう天竜杉について~
石牧建築が真っ当な家づくりを行う上で、重要視している
"素材"-MATERIAL・"設計"-PLANNING・"技術"-TECHNIQUE
完全自由設計をモットーに家づくりを行う私達チームの家づくりは、暮らし方や住まい手さんの性格に合わせて
様々なカタチになっていきます。
新しく家づくりをお考えの皆様に、石牧建築が標準装備としている仕様だったり、繰り返し行っている施工方法といった
いわば 【ISHIMAKI KENCHIKU STYLE】について紹介いたします。
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石牧建築は、代表の石牧を中心として全員で同じ家の仕事を行います。
設計部との打ち合わせでプランニングした図面を基に、一つずつ住まいを作り上げていきます。
どんな木材をどの場所にどの向きで配置するのか考えて墨付けを行い、
刻みを行う際には、適切な道具を用いて図面に書いてあるイメージを具現化します。
化粧(現し)となり、仕上がり後に目に触れる箇所には鉋を当てたり、磨き&塗装を施して
美しく機能的な木材を作り出しています!
大工の技術はもちろんですが、その素材となる木材へのこだわりも重要です。
天竜杉の構造材とイルボスコで仕事する大工のタクミさん
天竜区に位置するフジイチさんで天然乾燥を施された木材は
構造材や床材はもちろんのこと、下地材や屋根材、窓枠材に家具まで多方面に活用しています。
杉の特徴は赤身と呼ばれる丸太の中心部分の色が美しく、真っすぐに通った木目を持つこと。
材料の密度としては比較的小さく、軽くて丈夫な素材です。
軽さゆえに、比較的へこみや傷がつきやすいですが、丁寧な仕事と愛のある暮らし方の中ではそこまで問題ありません。
そんな杉材は木取りの仕方によって色や見た目が異なります。
木目と色の観点で以下のように仕訳けられています。
●色
<赤身> <白太> <源平>
●木目
<柾目> <板目> <木口>
一般的には、色では赤身、木目では柾目が高級とされています。
色も木目も美しい木材が使いたい。でも、コストは出来るだけ抑えたい。
そんな欲張りな思いをお客さんも私たちも抱いていることと思います。
その解決策の一つとして
先ほど述べていたマグロの一頭買いみたく、木材を丸太の状況に合わせてごそっと購入するようにしています。
すると、先ほど述べていた色や木目がバラバラな材料が納品されるので、自分たちで確認しながら捌くようにしています。
このように、自社の中で材料の節の有無や色味で仕分けをしておき、適材適所に選り分けているのです。
リビングやお客様に見せたいメインルームには赤身の美しい床材を、寝室や押入などのプライベートな部屋には源平や節あり材などをもちいてコストの振り分けをしています。
<COKKOPIT>の寝室
例えばこちらの住まいでは、寝室のベットを置く床には源平の板を用いて、間仕切壁や階段の縦枠には節無しの材を用いています。
また、屋根の登り梁は、朝起き上がるときに見栄えが良いように、奥の2本は手前が節無しに。手前の1本は奥が節無しになるように木材を配置しています。
細かいこだわりですが、このような気遣いが木々に囲まれた暮らしをより良いモノにしてくれると信じています。
数年後、杉は油分や摩擦により飴色のツヤを帯びてきます。
そのような育った空間が体験できることも木の家の醍醐味の一つです。
このほかにも、木材についてのこだわりや基準をもって仕事をしています。
詳しくは、木材へのこだわり ページをご覧ください!
いかがでしょうか。
私たちが日常的に行う、木取りと木材の使い方について少し感じて頂けたなら幸いです。
実際に目で見て、体感したい方は見学会などのイベントにて、実際の住まいを体感してみて下さい!
皆様のご来場をお待ちしております。
見学会 開催のご案内は、【おしらせ】 ページより行っています。
是非ご覧ください!
written by :浅野太智 (石牧建築 設計部)