シロアリ駆除にホウ酸が有効だと耳にしたものの、環境への影響や効果が出るまでの時間、施工後のメンテナンスの難しさなど、気になる点も多いのではないでしょうか。
今回は、ホウ酸についてと、シロアリ対策におけるホウ酸のデメリットを紹介します。
□シロアリ駆除に効果的なホウ酸について
ホウ酸は、環境への影響が少なく、哺乳類には安全な天然由来の物質です。
近年、シロアリ駆除においても注目を集めています。
1: シロアリに効果を発揮するホウ酸のメカニズム
ホウ酸は、シロアリにとって毒となる物質です。
シロアリがホウ酸を摂取すると、体内でエネルギー代謝を阻害し、最終的に餓死へと至ります。
ホウ酸は、人間を含む哺乳類には基本的に安全で、少量の摂取であれば腎臓によって速やかに排出されます。
2: 海外におけるホウ酸を用いたシロアリ対策の現状
アメリカやオーストラリアなど、シロアリ被害が多い国では、ホウ酸を使ったシロアリ対策が一般的です。
特に、ハワイ州では、新築の木材すべてに薬剤処理を行うことが義務づけられており、その多くでホウ酸が使われています。
□シロアリ対策におけるホウ酸のデメリット
ホウ酸は環境への負荷が低い一方で、いくつかのデメリットも存在します。
1: 水分が多い場所では使用できない
ホウ酸は水に溶けやすい性質を持つため、水分が多い場所での使用は避けなければなりません。
シロアリの主な侵入経路である床下は湿気が溜まりやすい場所ですが、ホウ酸は土壌など水分が多い場所では使用することができません。
2: 効果が出るまでに時間がかかる
ホウ酸の効果は、シロアリがホウ酸を摂取してから徐々に現れます。
シロアリがホウ酸を巣に持ち帰り、仲間と共有することで巣全体に効果が及ぶため、効果が出るまでに数か月かかる場合があります。
3: 施工後のメンテナンスが難しくなる可能性
ホウ酸は、粉末や粒状の形態で施工されることが多く、施工後もその状態が残ります。
そのため、床下や小屋裏などの構造物の定期的な点検やメンテナンスが困難になる可能性があります。
4: シロアリ対策協会の認定薬剤ではない
ホウ酸は、公益社団法人日本しろあり対策協会の認定薬剤には選定されていません。
そのため、一部の業者ではホウ酸を使ったシロアリ駆除を扱っていない場合があります。
□まとめ
ホウ酸は、環境への影響が少なく、哺乳類には安全な天然由来の物質であるという魅力を持つ一方で、水分が多い場所では使用できない、効果が出るまでに時間がかかる、施工後のメンテナンスが難しいなどのデメリットも存在します。
シロアリ駆除にホウ酸を使用する際は、これらのメリットとデメリットを理解した上で、最適な対策方法を選択することが重要です。
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