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価値観を変える木の家

2022/11/02

価値観を変える木の家 [コラム]

石牧建築と出会い 木の魅力に惹かれていく

まだ所々に田畑が残る住宅街の一角。見事な大屋根の木の家が、今回訪問するK邸です。大規模既存集落制度を利用して、昨年の7月に新居が完成。独特の削り跡が印象的な日本古来の伝統技術、なぐり加工を施した玄関扉を開け中に入ると、勾配天井に吹き抜けが広がる開放的なLDKが出迎えてくれます。木がふんだんに使われた空間は、まるで森の中にいるような居心地のよさを感じます。

まず目をひくのが、8寸(24cm)もある黒色の大黒柱と、赤色に塗られた8角形の柱。生漆(きうるし)に黒と赤の顔料を混ぜ、塗りと拭き取りを何度も繰り返して仕上げたそう。さも、木の家にこだわったように見えるK邸ですが、「無垢材って言葉を知ったのも、工務店探しをしているときなんですよ」と笑いながら答えるKさん。

実家と同じように大手ハウスメーカーで家づくりを始めるもうまくいかず、幾つもの工務店を研究。「雑誌などで徹底的に調べたから、家を見ただけでどの工務店か分かるようになったんですよ」と、いたずらっぽくツッコミを入れる奥さま。先日紹介した「遠州匠の家」のKさんが会社の後輩ということもあり、石牧建築にたどり着きました。

「石牧建築代表の石牧真志さんと最初にお会いしたとき、家のことはほとんど話さなくて、山のこと、天竜杉のこと、手刻みにこだわっていることなど、木についての話が2時間ほど続いて(笑)。印象的だったのが、一般的な工務店は、白くてきれいな優等生の木だけを使うけれど、石牧建築は劣等生の木も使うという話でした」

「石牧建築では、他社では使いにくいといわれる山の下に生えている黒い木も扱います。手刻みにこだわり、木目の見え方、節の量、木のクセなどを一本一本確認しているからこそ、商業的な面で見ると劣等生といわれる木があっても、適材適所で使い分けるとことができるんです」と、K邸を担当した佐原広祐さんが説明してくれました。


それから木のことをいろいろと調べ始めたKさん。調湿、消臭、抗菌、防ダニ、肌触り、経年変化など、新建材にはない木の魅力にどんどんひかれていきます。「この2つの木を持ってみてください」と、取り出した木片を取材班に手渡します。「あ、重さが全然ちがいますね。この黒い方がずしんと重さがあるというか」と取材班。「この黒い木は桜で、軽いのが杉。樹種によってこれだけちがいがあるんですよ。香りもちがうので、かいでみてください」と楽しそうに説明してくれます。

「LDKの床を見て何か気付きませんか」と、次はクイズが始まりました。何度か往復して、「あ、節の数がちがう!」。何も言わず笑顔になるKさん。床はヒノキの無垢材を使用。キッチン側は節が多いけれど、お客さんも過ごすリビング側の床はほぼ無節。「仕上がりを考え、一枚一枚、節の量を確認して貼ってくれているんです。そういうのって、うれしくないですか」とKさん。

「なんだか、石牧建築さんの営業マンみたいでしょ」と笑う奥さま。「植林の下草刈りにも参加したいって言うくらい、この家を建ててから木が好きになったんですよ」。玄関横の壁には、無理を言ってもらったという石牧建築のポロシャツが飾られていました。


ものを選ぶ基準が 毎日の暮らしを彩る

ここ数年は家を建てることが目標だったKさん。新居が完成し、今はこれといった趣味がないそうで、休日はホームセンターに行ったり、子どもと一緒に遊んだりすることが多いと言います。長男のタクトくんが生まれ、奥さまが育児で大変ということもあり、娘さんとふたりで遊ぶ機会が増えました。ウッドデッキがあるので、ピクニック感覚でお弁当やおやつを食べたり、庭で泥遊びをしたり。どれも以前のアパート暮らしではできなかったことばかりです。

庭の一角には、最近始めたという家庭菜園が作られ、ナスやトマト、ハーブ、ミカンなどが植えられています。すると長女のリオちゃんがやってきて、「こっち、こっち」と、玄関へ案内してくれます。玄関横にはブルーベリーが植えられ、小さな実を見つけることができます。「子どもも水やりを楽しんでいるので、大きく育つのが楽しみですね」。趣味はないと言うKさんですが、家ができ、お子さんと一緒に暮らしを楽しむその時間が、何よりの趣味なのかもしれないなと感じました。

石牧建築に造作してもらった食器棚や本棚、遠州面紬をあしらった建具、地元作家による洗面鉢など、家の中にはストーリーのあるものを見つけることができます。「木の空間が映えるように、既製品はあまり買わなくなりましたね。価値観が変わったというと大げさですが、ものを選ぶことに意識的になった気がします。先日も作家さんが作ったコーヒーカップを買ったのですが、以前だったらきっと買ってなかったと思いますよ(笑)」

木の家だとキズが心配じゃないですか、とたずねると、「最初は気にしていましたが、一度キズを付けると、もう気にならなくなって」と笑うおふたり。キズは味わいになるし、年月がたって色が変わっていくのも、木ならではの魅力だと思えるようになったと言います。「石牧さんは、手垢や脂、子どもが裸足で走り回って木が黒くなっていくのがいいんだよねと言うんですが、さすがにそれは理解できなくて(笑)。まだ修行が足りないんですかね」と笑うKさん。



「木の家ってもっと和風なイメージがあったから、ここまで快適で、おしゃれな家になるとは思ってもみなかったです。ママ友からもすてきだねとほめられてうれしいです」と家づくりを振り返る奥さま。「僕たち素人は、家を建てるとなったらとりあえずハウスメーカーの展示場へ行く。木の家に関する知識も、出会いの場も少ないんです。工務店やメディアは、木の家の魅力をもっと伝えた方がいいですよ」とKさんが続きます。つられて「すみません」と謝る佐原さんのひと言に、みんなが笑いに包まれます。手に入れたのは木の家だけでなく、ずっと良好な関係を築ける工務店だったのだと感じた瞬間でした。

(撮影・文/キーウエストクリエイティブ)

 

 

家族の思い出を刻む家

2022/11/02

家族の思い出を刻む家 [コラム]

3年が過ぎ、ひとまわり成長した家族と家

浜北区にある新興住宅地。さまざまなカタチの家が建ち並ぶ中、木の塀と大きく育った木々に包まれた家が見えてきました。


エントランスを抜け、玄関を開けると、「こんにちは」と、子どもたちが元気よく出迎えてくれます。天竜の杉やヒノキをふんだんに使った床や天井、丁寧に仕上げられた漆喰の白い壁が、やさしく落ち着いた空間を作り出していて、温和なKさん夫妻にぴったりだなと感じました。

東京都出身のご主人と、新潟県出身の奥さま。お互いの故郷から遠く離れたこの浜松に家を建てたのは3年前のこと。新築当時はほっそりとした木々も太さを増し、大きく枝葉を伸ばしています。
昨年の冬には3人目のお子さんが誕生。新築の打ち合わせの頃、トーマスが好きだったユウスケくんは、今では「スター・ウォーズ」に夢中。泣き虫だったサキちゃんは、赤ちゃんのお世話をかってでるお姉ちゃんに成長。子どもの成長が3年という歳月の長さを教えてくれます。


「3年暮らしてみて、失敗したなぁと思うことはありませんね。今、石牧建築さんに収納棚をオーダーしています。家族が増えたということもありますが、まずは住んでみて、必要だなというタイミングで作りたかったんです」とKさん。
リビング階段を中心に回遊できる間取りのK邸。小学校や幼稚園から帰ってきた子どもたちは、玄関から洗面所へ向かい、手を洗ったあと、そのままLDKへ。
「だから、洗面所のそばにランドセルや荷物などを置ける棚があると便利だなと思い、オーダーすることを決めました」。

LDKには石牧建築が造作した、遠州織物をあしらったテレビボードやカウンターテーブルがあります。
「とっても便利なんですけど、あとから収納ボックスを使おうと思ったら、空いている壁がなくて、置くことができなかったんです(笑)。最初から作り込みすぎないのも大事ですね」と笑う奥さま。


天竜杉を使った床は暖かで足触りもよく、子どもたちは一年中はだしで遊んでいるそう。冬でもひんやりしないから、奥さまもスリッパをはかなくなりました。特に木の家が心地よいと感じるのは、梅雨時だと言います。
「以前、住んでいたアパートは湿気がひどくて。この家は床も天井も木だし、柱が見える真壁造り。仕上げに使った漆喰のおかげもあって、じめじめせず、いつもさらさらしています」とKさん。
同席していた石牧建築代表の石牧真志さんが、「断熱材に使ったセルロースファイバーも調湿効果があるので、それも影響していると思いますよ」と補足してくれました。

勾配天井でこもり感のある寝室は快適で、寝苦しさを感じたことはないと話します。
「子どもを寝かしつけると一緒に寝ちゃうことも少なくないですよ」。
新規開発プロジェクトのリーダーを任せられ、やりがいとプレッシャーの間で忙しい毎日を送るKさん。土日も仕事をすることが増え、生まれたばかりのサユちゃんの笑顔、子どもたちと遊ぶ時間がなによりの癒やしの時間です。



手をかける暮らしが愛おしい時間を育てる

「この家に住み始めて暮らしが変わったとか、趣味が増えたとか、そういうことはありませんね」と、こちらの期待を裏切るおふたり。「でも、ダイニングテーブルは年に1回、必ずメンテナンスしていますよ」。

林業を営まれている奥さまのご実家。床の間で使われていたケヤキの板を譲り受け、石牧建築が6人掛けのダイニングテーブルに仕上げました。メンテナンスをするのは年末か春先。表面の汚れをサンドペーパーを使って丁寧に削り、自然塗料のオイルを塗り込みます。オイルは1度乾燥させたあと、もう1度塗り込む。子どもには手伝わせない、Kさんの仕事です。
「塗りむらや家を汚されるのがイヤというのもありますが、もくもくと集中して作業するのが楽しいんですよね。じゃまされたくないというか(笑)」。 


ふと目をやると、和室の漆喰の壁に落書きがあるのに気が付きました。
「最初に緑のペンで落書きして、これはマズイと思ったらしく、消そうとしてオレンジのペンで上からぐしゃぐしゃと(苦笑)」。
住み始めて半年くらいのことだったから、ふたりのショックは相当なものだったはず。でも、この事件をきっかけに家のキズには寛容になり、今はいい思い出だと笑います。漆喰はいつでも塗り直すことができますが、これがクロスだったら……。部分的な修復は不格好なので全面張り替え、そもそもクロスが廃番になっていて直すことができないというケースもあるそうです。

開け放った窓から心地よい風が室内を駆け抜けます。大きくなった木が縁側に影を落とし、葉が風に揺られさらさらと音を立てています。
「木の剪定も彼がするんですよ」と奥さま。「高い場所の枝はしなってノコギリと一緒に動いちゃうから切るのが大変なんですよ。愛着のない家だったら気が進まない仕事ですが、今は一つひとつの家仕事がとても楽しいですね」と笑うKさん。
この夏には庭の一部を花壇や家庭菜園にする予定だと教えてくれました。


浜松で生活をしてもう10年になるKさん。この家に住み始めて、やっと自分の場所だと思えるようになったと言います。木が少しずつ根を張っていくように、自分の家で暮らす日々が、浜松を自分の場所に変えていったのかもしれません。

休日は、赤ちゃんがいるのであまり遠出はせず、近くのパン屋さんで焼きたてのパンを買って、公園やピクニックに出かけることが増えたそう。
家にいても子どもたちは部屋中をぐるぐる走り回ったり、なわとびの練習をしたり、キャッチボールをしたりと自由奔放。リビングはすっかり子どもたちの遊び場になりましたが、いつかは大人の安らぎの場所にしたいとふたりは思っています。

「ちょっといいソファを買って、ギャッベを敷いて。そばには照明スタンドがあって。ふたりでのんびりお酒を飲んだり、ゆっくり映画を観たりしたいですね。でも、いつのことになるやら(笑)」。
言葉ではそんなことを言いながら、子どもたちが遊んでいる様子を愛おしく見つめるふたりがいました。
床にはミニカーを落としたあとがあり、ダイニングの杉の柱には、誕生日毎に測った子どもたちの身長が記されています。
「4歳のときのユウスケよりも、今のサキの方が背が高いね」と笑うふたり。家のあちこちに家族のかけがえのない物語が刻まれているK邸。


 

「家は、暮らしとともにある」。そんな言葉がよく似合うご家族でした。

(撮影・文/キーウエストクリエイティブ)

 

大きな木が見守る家

2022/11/02

大きな木が見守る家 [コラム]

天竜二俣駅から車で5分ほど。二俣川にほど近い山の麓に前田さんの家はあります。杉林を背景にブラウンの落ち着いた外観が映えます。にょきっとのびた薪ストーブの煙突、家のコーナーを横貼りにした杉板であしらった多角形コーナーが印象的。


前田さんがこの場所に家を建てたのは昨年の5月。「ローンを申請したら、うっかり通ってしまって」と笑います。
きこりの仕事だけでなく、天竜の森の魅力を伝えるイベントを企画したり、学校などで出張講座をしたり、多岐にわたり活躍。観音山の東麓にある活動拠点「Kicoroの森」にはリノベーション中の古民家もありますが、子どもの通学のことを考えると不便ということもあって泣く泣くあきらめることに。


「天竜の森の魅力を伝える仕事をしているから、さすがに外材を使う訳にはいかないし(笑)天竜材を使うことにこだわったほか、間取りなどは妻にお任せしました。もっと時間があれば自分が伐採した木を使って家を建てたかったんですが、残念ですね。もしかしたら、昔に切った木が混ざっているかもと期待はしていますが」そんな前田さんが家づくりのパートナーに選んだのは、春野町に自社工房を持ち、大工職人でもある「石牧建築」の石牧真志さん。設計は石牧さんと親交の深い「しましま設計室」の西久保美和さんが担当しました。

奥様の要望は和室があることと、小さくてもいいので家族それぞれのスペースが欲しいというもの。何度かの打合せを重ねて西久保さんが提案したのは、リビングダイニングスペースに畳を敷いた「茶の間」のある家でした。前の家から使っている大きな座卓を家族5人が囲みます。ご飯を食べてお腹いっぱいになったら、そのままごろんと横になったり、座卓をどかせば遊びに来た友人が泊まる客室になったり、いろんな使い方ができるのが魅力。い草の香りにも癒されます。


畳みの向こうには板の間があり、この家を特徴付ける多角形のコーナー縁側へと続きます。2つの空間をゆるやかに区切るように八角形のヒノキの大黒柱がそびえます。そこから放射状に柱が伸びる姿は、まるで枝を広げた大きな木のよう。取材中もお子さんが柱に手を添えてぐるぐると駆け回っていました。「この木が家族を守り、木の下で楽しく過ごす暮らしをイメージしました。もっとカントリーっぽくなるかなと心配したんですが、『割角』という材を使うことで節や割れもなく、美しい仕上がりになりました」と西久保さん。

「割角」とは、木の芯(年輪の中心)がない材角で、化粧材に使われるほど美しいのが特徴。反対に芯がある木材は「芯持ち材」と呼ばれ、梁や構造などに使われます。そりが少なく丈夫な反面、節や割れが目立ちます。一般的な天竜材は、戦後の拡大造林に植えられた樹齢70年前後のものを使うことが多いそう。しかし前田邸はその倍の樹齢150年、幹も太いので割角でも構造材として使うことができました。また、石牧さんが大工としての高い技術を持っていたのも仕上がりに関係があります。プレカットのように何も考えず材木を加工していくのではなく、一つひとつ材木を吟味してきざみすることで、使う場所に適した材を見極めることができます。実際に割角の梁を見てみると、表と裏で節の数がちがいます。見える面にまで気を使えるのが手刻み加工の魅力のひとつです。


ゆったりとした縁側には、前田さんたっての希望で薪ストーブを設置。火のある暮らしに欠かせない薪ストーブですが、薪の入手が難しいのが難点。「でも、仕事場の山に沢山落ちていますから」と前田さん。そのため、ナラやクヌギといった広葉樹を使うことが一般的ですが、前田邸では杉やヒノキの針葉樹を使用。近所には山もあるからお子さんと一緒に散歩がてら、必要の落ち葉を拾いに行くこともあるとか。「薪ストーブがあると、森の中で捨てられる木も、燃料という資源になるんですよ」と話すのが印象的でした。杉やヒノキを使っていることもあって、ストーブの扉を開けると煙がこぼれます。使い始めて3カ月ほどですが、ストーブの上の柱がいぶされて、ほんのり色づいているようにも見えます。日々の暮らしが刻まれていく様子に「木の家と薪ストーブは相性がいいと思いますよ」と話してくれたことがわかるような気がします。



自然の恵みに感謝して 自らつくる楽しさを知る

前田さんは千葉県出身。奥さまも神奈川県の出身とのことで、ふたりとも天竜には縁もゆかりもありません。大学卒行後、前田さんは尾瀬の山小屋で住み込みの仕事を始めます。その後、海外を放浪する中で、砂漠などとはちがい、どこでも草木が生える日本の自然のやさしさに気付きます。その後、バイクで日本を巡り、住みかとなる場所を探す旅に出かけます。

浜松にたどり着いたのは、以前林業の研修で滞在したことがあったことと、街と自然との距離が程よかったから。「和歌山の山にも行ったんですが、20代半ばの青年には素朴すぎました。なんか隠居生活見たいで(笑)」さらに、人生の目標とするおじいさんとの出会いも大きかったと言います。「山のお年寄りって本当に元気で、都会の人とは全然ちがう。僕の知っている方も山の斜面をすいすい上っていく。若い頃は『水窪のカモシカ』と呼ばれていたそうです(笑)畑仕事や山のことなど、暮らしの知恵や技術を持っているので、若い人たちから尊敬されています。自分もそんなおじいさんになりたいという憧れがありました」そんなことで天竜に漂着して、もう14年。きこりの仕事のかたわら、天竜の森の魅力を伝える活動を通じ仲間も増え、今ではすっかり天竜の人になりました。「天竜に根をはって、やっと芽が出てきた感じです」と前田さんが笑います。天竜材がふんだんに使われている前田邸。さらに、庭に植えられたクロモジといった植栽や石は山から持ってきたものだったり、庭の土留め板に天竜の材が使われていたり、山の恵みをそこかしこに見つけることができます。さらに、庭の片隅に奥さまお手製の竹の物干し台も。「僕の趣味は、暮らしだから」と笑う前田さん。

お金を払えばたいていのものを買える時代になりました。もちろん、お金で時間を買うという理屈も分かります。前田さんがきこりであることも理由かもしれませんが、捨てられる丸太を切って薪にしたり山の木や石で庭をつくったり、もらった鹿の肉を燻製にしたり、自然の恵みを資源として捉え、ものをつくることは、大げさですが、人生の大いなる楽しみなのではないかと思わずにはいられません。

前田さんが家を建てようと思ったきっかけは、子どもが生まれ、自分に何かあったときに、家くらい残しておきたかったからだといいます。それは、単なる箱としての家ではなく、そこのでの暮らし、生きるためのスキル、豊かな自然への感謝などを含めて「家」と言っているんだと、お話を聞いて気付きました。家は人生であり、学びの場でもあるのかもしれません。前田さんの新しい暮らしは、まだ始まったばかりです。

(撮影/内山文彦氏・文/キーウエストクリエイティブ)

挑戦中

2022/10/17

挑戦中 [スタッフブログ]

こんばんは
夏も終わり過ごしやすくなってきました!
朝と夜は少し肌寒く、日中との気温差があると思うので
体調には気をつけてください。

先日S社の待合室の壁オブジェを制作し取り付けてきました。
大学生がデザイン、材などを決めて設計したそうです。
切り株や背面のパネルは地元の木を使い、
四角や三角など様々な色や形の物はS社で扱っている
鉄で作られた物です!
S社のイメージカラーである青色の鉄と切り株で
鳥をイメージして設計したとのことでした!
自分では思い付かないようなことを考えて
設計していてとても勉強になりました!
まだ飾られていませんが鳥の羽をイメージして名栗加工が
された木を使う予定です!

住宅ではなく他の会社の物作りに携われていい勉強にもなりました。
壁オブジェだけではなく、家具やパーテーションなども
制作するのでいいものを作りたいと思ってます!

最後に多肉植物ですが、
前回と同じで変化なしです。
枯れてはないので元気に育って欲しいですね。。

Takumi Ito

珍しく

2022/09/18

珍しく [スタッフブログ]

こんにちは。

9月になりあと少しで年越しです。

口ぐせではないですが、9月になったらもう年越しだよってついつい言ってしまいます。

相変わらずコロナのせいでいろいろと生活など規制されてます。
だいぶ緩和されてきましたがそろそろ元の生活に戻していってほしいです。
国民性なのか、みんなの声を聞こうとする人のせいなのか…。
個人的には両方だと思いますが。

あっ。BANされませんように…。

以前書いたのですが学び直しのブームがまだ続いております。
歴史の話はさておき、近頃は経済の学び直しをしてます。
私のレベルだと浅い程度ですが、お金の発生の仕方など世の中の仕組みを学んでおります。
世に言う成功者の本は真似出来ないので読まないのですがビジネス系がとてもおもしろいです。
世界はものすごい勢いと速さで動いてるので必死です。
「勝って兜の緒を締めよ」
なんて言いますが油断は禁物です。
自分で格言を作るのが好きで何個か有るのですが、
「人の評価は次の日には変わるものだからアテにしない」がブームです。

年内はまだ有りますが、ちょっとずつ小出ししながら試していこうと狙ってます。
アンラーニング…お勧めです。
珍しく続いておりますの珍しくです。

OKUYAMA :)

イルボスコフェスタ開催記録

2022/08/30

イルボスコフェスタ開催記録 [イベント開催のお知らせ]

石牧建築の第2回 周年イベント イルボスコフェスタ2022 今年のテーマは ~マルシェとパエリアとワークショップと…~



イルボスコフェスタ 2022
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
熱い日差しに照らされたり
急な大雨に降られたりと
夏の始まりに
振り回されていた8月の終わり。

日々の暮らしの中では
自然や材料を楽しむ余裕が
中々取れませんね。

そこで、盆明けの週末くらい
自然に身を落ち着ける機会をご提供。

マルシェとパエリアとワークショップと...

石牧建築が春野に構える手刻み加工場
森の工房 il bosco

そこに手作りのモノとヒトビトを
集めます。

昼下がりから春野の山に入りモノとヒトに触れ
大鍋で焼かれるパエリアを囲む。

日が暮れた頃からは灯りを囲んで
森の空気を感じられるお祭り空間に。


2022年のイルボスコフェスタには以下の方々にご出店頂きました。
全ての出店者さんが、それぞれの持ち味を活かし
会場を盛り上げて下さいました!
また新たなコラボレーションの機会にご期待下さい。




Food&Drink
・全日本パエリア連盟 @paellamania 
・エルカミーノ @elcami.tamachi
・鈴木製茶 @suzukiseicha
・ハマキタビリヤニ @hamakita_biriyani @yamaguchi_hiro
・こーば珈琲@ko_ba_coffee
・Base. @base.inc



Pop up
・DENIM SELECT @entetsu_denimselect
・あんじ窯 陶 @iguchikansukejun
・前田剛士 @kikori.no.maeda
・石牧建築 @ishimaki_kenchku



Stage
・小野田倫子@rinrinodori.happy

※出店者名 @instagramアカウント


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

お施主さん家族は勿論、関係業者の皆様や
石牧建築スタッフの友人も集まり
大いに賑わったイベントとなりました。

次回イベントは来年度の開催を予定しています。
今まではパエリアやマルシェがメインのお祭りのようなイベントとしてきましたが
来年度はその要素も残しつつ
石牧建築のポテンシャルを最大限発揮できるような企画を構想中です。

森林に立ち並ぶ木材から
目と鼻の先に加工場を構える我々ならではの
渾身のワークショップを中心にした
参加体験型イベント。
なんていかがでしょうか。

まだまだ粗削りな企画ですが
石牧建築の新たな柱となるように。


これから一年ほどの間
じっくり準備を進めていこうと思います!
ご期待下さいませ!

暮らしの愉しみラボ01 日本舞踊ヨガ体験&着物の愉しみ方教室

2022/08/29

暮らしの愉しみラボ01 日本舞踊ヨガ体験&着物の愉しみ方教室 [イベント開催のお知らせ]



まっとうな木の家を作るというコンセプトで日々住まいづくりに取り組んでいると

おなじように「本物」を目指すプロフェッショナルに出会います。

そんな出会いをすると、

私たちの木の家で彼(彼女)らの世界とコラボしてみたい!

と思うことも多いのです。

そんなことから、弊社施工物件である「坂の下Rハウス」を会場にお借りし

暮らしを少し向上させてくれるイベントを定期的に(ゆるく)企画しようと思います。

***********
まず第1回は、

「和の美しさひと匙」

と銘打って日本舞踊ヨガ体験と着物を愉しむ座談会を行います。

↓案内チラシから抜粋






【開催日】2022年9月21日(水)

【時間帯】
①10:00~ ②13:30~ 
(各時間3組様限定)
※ご予約は9月18日(日)までにお願いします。

 予約が埋まり次第お申し込みを締め切らせていただきます。

↓ご予約空き状況はこちら↓


  9/21(
10:00 ~ ×
13:30 ~ × ×
・・・ご予約可能です
 × ・・・ご予約できません

【参加費】
¥1,500(お茶とお菓子付き)/人

【会場】浜松市中区
 ※詳細についてはご予約が完了したのち、ご案内申し上げます。

【ご予約方法】
ご予約フォームの質問欄へ
ご希望の時間帯をご記入し お申し込みください。
なお、ご予約は先着順とさせていただきます。
お早めにお申し込みくださいませ。



* * * 新型コロナウイルス感染予防対策 * * *

感染症拡大防止のため、会場において以下の対応を実施いたします。
□スタッフのマスクの着用
□スタッフの手指消毒・手袋の着用
□会場の換気
□スタッフの当日の検温、体調確認
□お客様との一定距離の確保

また、ご来場のお客様には以下の対策実施にご協力をお願い申し上げます。
*見学会への事前予約
*マスクの着用
*体温が37.5℃以上のお客様は見学をご遠慮下さい。
*手袋の着用


皆様のご来場をスタッフ一同楽しみにお待ちしております!










名栗を通した出会い

2022/07/30

名栗を通した出会い [スタッフブログ]

 

暑さのレベルが増してきて
もう8月になろうとしています

 

今月の休日は2週続いて
名栗加工の関係で
先輩の合田さんに付いていく形で大阪へ出張に行ってきました。 

 

同業者の方から設計士・デザイナー、材木屋さんなど様々な方々と出逢わせていただき、名栗を体験してもらいました。

 

恥ずかしながら名刺交換などの場面が
自分には今まで無いに等しかったので
立て続けに名刺交換をする状況に
不慣れさと緊張を味わいつつも

 

仕事の幅が広がると
こうして出会いも広がっていくんだなと
身に染みて感じながら過ごしました。

 

レベルの高い方々との出会いで
勉強不足なところ、材や道具、
手仕事に対しての意識の違い
を目の当たりにした気がします。

 

 

自分も最近名栗を始めたのですが
栗材は特に刃の入れる角度と
力加減・リズムが崩れたりするとうまくいかず
それ以前に、目の詰まり具合など
木目を見分けて刃の入れる方向を変えたりしないと
逆目が起きボロボロになり
仕上がりとして終わってしまいます。

 

一発でも深く入りすぎたりしてしまうと
その深さの違いがはっきりと出てしまうし
幅も揃えなければ

想像以上にやってみてわかる難しさに出会いました。

 

そう考えると、木を見分けて
一定の力加減・リズム
仕上がりの深さと幅を全部保ちながら
一発勝負で仕上げていくミスの許されない緊張感は
計り知れません。

 

入れる瞬間一発一発が造作仕事だと思っていると
合田さんが言っていたのですが
やってみてより言葉の意味がわかります。

 

自分もいずれは仕事をもらえるように
頑張ります。

 

 

 

Kimizawa

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏本番

2022/07/11

夏本番 [スタッフブログ]

おはようございます☀️

最近は変な天気続いた上にとても暑く六月半ばから
作業着を半ズボンに変え空調服を着て仕事をしています^^;

現場では二階を任され進めています。
断熱材、ボード貼りはもちろんですが窓枠、建具枠も取り付け今週から物入れや部屋の床張りをやっています!

前回ブログでも書きましたが大工の仕事をしながら
全ての現場の管理をしています。
事務所の人たちともやりとりをし連絡、材料発注忘れが
ないかなど確認をしながらやっています。
ですがまだまだ未熟で先輩方に迷惑をかけてしまっている面があるのでそれらをこれから直して行けたらなと思っています。

現場は一つだけではないので、周りに気を配り、
業者さんや会社のみんなと連絡取りながら進めていくことを
心がけながらやっていきます。

最後になりますが毎回あげている多肉植物はというと
葉が落ち茎が伸びて少しバランスが悪くなってしまいました、
ですが枯れてはいないのでまた葉がたくさん生えるように
祈るのみです笑

大工 Ito takumi

短い梅雨と猛暑

2022/07/01

短い梅雨と猛暑

今年も半年が過ぎ、今日からまた半年のスタートとなります。月日が経つのが年々早くなっているように感じます。2年前のお盆に浜松で40℃越えを観測しましたが、今年は6月時点で39℃を記録しお盆頃はどうなっているかとても心配です。先日と今日、以前施工させてもらったお客様のメンテナンスに行ってきました。
どちらの家も柿渋を塗ってある箇所があり、色が入ってとても良い雰囲気になっていました。柿渋は塗った時は塗ってあるかも良く分かりませんが、日に日に色が入り茶色い色へと変化していきます。木によっても違い白太の箇所は薄茶色のような色になっていき、赤身は深い濃い茶色に変化していきます。工事中は茶色くなり、色むらが分かる箇所があるくらいですが、引き渡しの頃には色がしっかり入り違和感がなくなります。それから生活していくとまた色が入って濃くなっていき良い雰囲気に変化していきます。長い年月が経っても古民家のような雰囲気になるのでずっと楽しめる素材のひとつです。最初は変化が分かりづらく色むらが出てしまったり、ぶつけたり傷が入ると治すのが難しいのがデメリットでもありますが、家の変化を感じることの出来る素材です。

毎日暑い日が続きますが体調に気をつけてお過ごしください。

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